【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
『突然だけど、明後日空いてる?』
そこはやっぱり彼氏。
期待を裏切らない。
「もちろん空いてます!」
『天沢ちゃん毎日暇そうだもんね』
「……冷やかしなら切っていいですか?」
『冗談じゃーん。
あっ、行くとこもう決まってるから』
「どこですか?」
『海』
『天沢ちゃんの水着姿楽しみにしてるから~』と。
自分の言いたいことだけいって、先輩はブツッと電話を切ってしまった。
海……水着……女の……戦場?
「やばいやばいやばい」
どうしよう。
独り言いってしまうほど、ミア先輩が電話切った後から冷や汗がとまらない。
水着って私、学校用のしか持ってないんだけど?
困るよそんなの急に。
やだやだ行きたくない~!
でも断って、もうデートに誘われなくなったら嫌だし。
しょうがない……明日にでも買いに行こう。