【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
思い通りになってしまうのは、心底惚れてるからだと思う。
後ろに倒れて、ーーギシッとベッドに全体重を預ける。
ミア先輩と放課後以外、デートしたことないから楽しみだ。
はじめての彼氏と過ごす夏休み。
携帯をギュッと握りしめながら、さっきまで電話越しにいた先輩のことを思い出し。携帯を胸にあてる。
きっと、もっと、これからどんどん好きになっていく。
そんな分かりきったことに、今からそれが楽しみになってしまって。
もう頭と胸の中は、ミア先輩でいっぱいだよ。
「よーし、明日先輩好みの水着選ぶぞ~」
どんな色が好き?
好きなタイプは?
そんなの知らないのに、なんとなく分かってしまう。
私みたいな女の子らしくない女を選ぶ先輩は物好きだから。
私自身が好きそうな水着を選べば
ミア先輩だって「好き」の一言をくれるに違いない。
そう思うと、ちょっと楽しみになってきた水着選びに。
今日1日、ずっと携帯の画面をスクロールさせて、『可愛い 水着 』で検索していた。