【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「それじゃあ早速泳ぎに行こっか」
パラソルの下に出来た影に、荷物を置いて先輩が私の手を引く。
その手に触れて、胸がギュッと掴まれた様な感覚に襲われるのは。
いつも以上に先輩を意識しているからに違いない。
細く見えてうっすら割れてる先輩の腹筋。
夏の太陽で透かしてるみたいに白い先輩の肌。
海よりもキラキラして見えるその瞳は、色気全開で隠す気はないらしい。
そんな人に手を引かれている私は、注目を浴びてる。
とくに水着を着た、セクシーなお姉さんたちに敵視されてる。
バスでやってきたこの海は、さすがに同じ高校の人達はいないと思うけど……。
どこに行ってもミア先輩がモテることに変わりはないから、とっても不安だ。