【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「わっ、私なんか好きになってくれて、ありがとうミア先輩!」
だって本当のことだから。
素直にそう言うと。
「フッ」と鼻で笑う先輩の肩が小刻みに震える。
そしてそのまま、太陽に向かってミア先輩が大笑いするんだもん。
私も優愛さんも驚いた。
「ハハッ、この状況で普通そんなこと言う?」
「えっ、だって本当のことですし」
「バカだねー天沢ちゃん。
俺ら今喧嘩売られてんだよ?」
「えっ!?そうなの」
視界が忙しくて、あっちを見たりこっちを見たりと。
ミア先輩に優愛さん、二人に目を向けるのは大変だ。
けど。
最終的に辿り着くのは、やっぱりミア先輩の方で。
「まあでも。天沢ちゃんがいれば負ける気しないよね」
先輩、いたずらっ子みたいに笑うんだもん。
なにその笑顔、無敵だよ。