【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
やってきた放課後。
すぐにでも戦闘不能になってしまいそうな、びくびくと怯えた体で。
先輩に電話で呼び出された場所までやってきた。
いつもは学校から一緒に歩いて行くのに。
今日は別行動だなんて、先輩が怒っている証拠だよ……。
「ここら辺。
あんまり同じ学校の奴ら来ないとこだから、安心して」
待ち合わせしていた場所に私がやってきてすぐに、先輩も到着。
先輩が指さしたのは、待ち合わせしていた建物のすぐ隣にある、レトロモダンな喫茶店。
ドアを開ける先輩の後ろについていき、お店の中に入ると、そこは大人の世界。
どこか懐かしくて、落ち着いた雰囲気のお店の中。
焦げ茶色のイスに、先輩と対面する形で腰をおろした。