【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「あっ、えっと」
「なに。あんたまさか、美秋に会いに来たんじゃないでしょうね?」
「……」
「まだ懲りてないの?いい加減にしてよ、美秋につきまとわないで。」
ハッキリと言われ、怯むけど。
なんでこの人にそこまで言われなくちゃならないんだろう。
グッと拳を握り、俯いていた顔をあげる。
怯えてるくせに、一生懸命な涙目で先輩を睨みながら、口を開く。
「かっ、関係ないじゃないですか」
「はあ?」
「私はミア先輩に用があって来たわけで、あなたに用なんかない……ですっ!」
精一杯の強がり。
気の弱い私なんか、絶対に怖くないだろうけど。
逆にこんな怯えている様子で生意気なことを言う私に、先輩の怒りは煽られる。
「はあ!?なによあんた!!
つか1年が2年の教室なんか来てんじゃねーよ!!」
「……っ」
「生意気なんだよ!!」