【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
「ほんっと天沢ちゃんって、バカだよね」
グイッと勢いよく引っ張られた手。
壁に背中がくっつくと、ミア先輩の影に包まれる。
体が入れ替わったかの様に、綺麗な壁ドンをされ
なぜか立場は一瞬で逆転した。
「俺を壁に追い込むなんていい度胸してるね?
だけど。俺はされるより、したい派だから。
そこんとこいい加減覚えなよ」
「なっ……!
ていうか先輩、朝無視したくせに、なんで今はベラベラと喋ってるんですか」
「んー、やっぱ俺には天沢を無視することなんて無理みたい。
ダメだよなー、いちいち可愛すぎるんだよな、この生き物」
「ちょっと!真剣に答えてください」
「その話は二人っきりになってからね。
それよりも先に……」