【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。





ギロッとミア先輩が優愛さんを睨む。

蛇のような鋭い目を向けられた優愛さんは、ビクッと分かりやすく体を震わせた。



「お前に抱きつかれたところで、なにも感じないし。
 つかもういい加減やめてくれない?俺につきまとうの」


低い声でミア先輩が言う。



「俺を振ったのはお前でしょ?
 なのにどうしてやり直したいだなんて勝手なこと言えるんだろうな。」


「だっ……て!」


「勘違いしてるなら教えておいてあげる。
 俺はお前に告白されて付き合った、ただそれだけ。
 別に好きじゃなかったことくらい、あの時の俺を見れば分かるでしょ?」


「……」


「お前が俺を振った時点で、もうおしまいなの。
 だって俺には、安藤を追いかける理由なんてなに1つないからね。」


「……そんな言い方、ひどいよ」


「ひどい?どこが?
 なんの関係もないお前の過去に、付き合わされた天沢ちゃんの方が可哀想だと思うけど」


「……」


「もう関わるつもりないから。
 これっきりにしてよね」




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