【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。




あははとミア先輩が笑いながら破ったラブレターは、桜吹雪の様にヒラヒラと床に落ちていく。


ミア先輩は「じゃ、後片付けよろしく」なんて言って、私を強引に引っ張って教室から出た。



教室から出るときに引き戸の隙間から見えた、斉藤先輩のポカーンとした顔は、多分一生忘れられないと思う。



さよなら、私の恋。


短い間だったけど、叶わなかったけど……ある意味思い出にはなったよ。















「ミア先輩ってほんっと勝手なんだから!!」


玄関まで連れてこられて、靴を履き替えてるミア先輩の横でご立腹な私。


そりゃあ助けてもらって、ここは「ありがとう」って言うべきなんだろうけど……。


だからといってラブレターを破るなんて行為を許していいはずがない。




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