【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
◇
「……あのさ、まい実ちゃん」
「うん?」
「これって、どういう状況なのよ」
放課後、まい実ちゃんにカラオケに行こうと誘われ。
ついていったら、なぜか知らない制服を着た同い年の子達がたくさん居る。
完全には音漏れが隠せないカラオケルームの中で。
男女、私合わせて6人が対面して座っているから、なんとなく察しがつく。
「なにって、合コンじゃん」
あっ、やっぱり。
「って……!一言いってくれてもよくない!?」
「だってー、あんた朝に『ときめきがほしい』って言ってたじゃない」
「そりゃあそうだけど……。
それとこれとは別じゃん」
化粧バッチリなまい実ちゃんの隣で、肩を落としながらオレンジジュースを飲む。
合コンなんて初めて来たから、正直ノリが分からなくて、私は端っこでフードメニューばかりを見つめていた。