【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。
合コンに来てるけど、なかなか場に馴染めない。
そうバカ正直に答えようとした時。
「ちょっと美秋~、早く戻ってきてよ~」
後ろからやってきた綺麗な女の人が、ミア先輩の腕を組む。
女の人からほのかな香りが漂う、鼻にきつくない香水の匂いが、その場を支配して。
お似合いな二人に、ズキッと心が痛んでしまうはなんでだろう。
「んー、ちょっと待って。
今後輩ちゃんと話てるから」
ミア先輩の視線を辿って、女の人も私を見る。
「誰、その子」
「俺のお気に入りの子。可愛いでしょ?」
「別に。」
ミア先輩は厄介だ。
女の人の好意に気づいてるくせに。
わざとその人を嫉妬させる様なことを言う。
おかげで女の人に鬼の様な形相で見られてる、私の身にもなってほしい。