【完】学校イチ人気者の彼は、私だけを独占したい。







案内されたお風呂に、ポイっと放り投げられ、シャワーだけお借りする。


自分の家じゃないからかな……。

人の家のお風呂は、誰も入ってこられないよう鍵が閉められていると分かっていても恥ずかしい。


お湯のちょうどいい温度にさえ集中できなくて、すぐに上がる。


こればっかりはどうしようもないと、下着はそのまま着け、先輩から借りた服に着替える。


ふわっと、先輩の匂いがする洋服。


体に触れている先輩の匂いに、気にするなって言う方が無理だと思う。


やっぱり、身長が高い先輩の白いTシャツはダボダボで、ワンピースみたいになってしまい。


黒のスウェットパンツは、何回穿いてもずり落ちるから。


部屋に戻って、先輩に返した。



「へぇー、生足じゃん。そそるね」



目も逸らしちゃうくらい恥ずかしがって、恐る恐る先輩の前に出てきたのはいいけど……。


さっき興味ないとかいいながら、女として扱ってくる先輩にムカつくやら恥ずかしいやら。





< 97 / 309 >

この作品をシェア

pagetop