【短】うさぎとピアスとチョコレート


「なんで、そんなこと言うの……」


 頭が真っ白になる。

 昔からイジワルだったけど、ここまで酷いことを言われたのは初めてだ。


「夜遅くにキッチンの明かりがついてるからなにしてるかと思えば。こんなゴミ作るために起きてたんだね」

「ゴミゴミうるさいなぁ!」

「よい子は、はやく寝れば良かったんだよ。こんなもの作らずに」

「は……? もしかして酔っ払ってんの? だから絡んでくるんだ……酔っ払いってめんどくさいね!」


 すると、大我がぐっと距離をつめて顔を覗きこんでくる。


「な……に……、」


――動けば唇が触れてしまいそうな距離。


「たい、が……?」

「……お前には、まだはやいだろう?」

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