ARRIA
「…今より七日後、この祭壇にて儀式を行います。その後入山し、日の出の刻に山頂にてググニ神を迎えます。この七日間あなたは街に於いては私以上の権利と名誉が与えられます」


アグニ様を越える権利。

そう聞いた時少し目眩がした。
街の人達の視線は確かに優越感を与えてくれたけれど、権利なんてどう使えば良いか分からないしどうにも身を越えた待遇の様な気がしてならない。



「当然の事なのです。…そうだ…ヒジュラから話を聞いています、お送りする時間までまだ余裕があります。書庫へ案内させましょう」



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