明るい不倫
「なんだよ、じっと見て。」

徹が含み笑って言った。

「ううん・・。」

美也は微笑み返して、クッションに顔を埋めた。

好きすぎて辛くなる。

だって、この人は私のものじゃない。

その優しくて綺麗な奥様のものなんだもの・・

離婚して欲しいとか

私だけを見て欲しいとか・・

そういう欲望がないと言ったら嘘になる。

けど、わがままを言って離れてしまうのはもっと嫌・・

2人の時は愛してくれる

好きだって

美也だけだと言ってくれる

その言葉があれば・・それで・・

徹は時間を見やり髪をかいた。

「そろそろ出るか。」
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