くノ一です！

女が外に出ていってから５分後。店主のおっちゃんが料理が出来たため外に出た女を呼びに店の扉を開ける。

「おい、お嬢ちゃん。出来たから早く食いな。・・・っ！？」

と、その目に写る光景に驚いた。

なんとそこにはさっきいた忍び30人が倒れていた。

店主は女の方をみると、女はまるで無傷であった。まるでこんなの朝飯前と言わんばかりの表情だ。

「やっぱ弱っちぃねぇ。甲賀者なんてあたし一人で滅ぼせるんじゃない？」

「き、貴様はいったい何者だ・・・？」

倒れた甲賀の忍びは震え声だ。

「あたし？あたしは伊賀の新しい『十忍』の柚花だ。若くして『十忍』に任命された天才くの一なんだなこれが〜」

「な、『十忍』だと！？十忍は遥か昔にあった伊賀の制度・・・。まさか今でもそんな時代錯誤な制度があるとは・・・」

『十忍』とは戦国時代から江戸時代中期まであった伊賀の制度で、出自問わず実力がある者がその約職に就き、甲賀や風魔の忍びと戦っていたという。

甲賀と伊賀の決戦にて伊賀の敗北とともにその制度はなくなったと言われたが、まさか復活しているとは。

「へへ〜なんかカッコいいでしょ？まあ、今は伊賀の方が格上だしね！豊かだし人数多いし。日本という国家の役に立っているからね。それに比べ甲賀は何の役にも立ってないって言うね」

柚花は倒れた甲賀の忍びを見下す。

「おおっと、お腹すいていたんだったー！じゃあな甲賀のおっさんよぉ！」

すっかり戦いに夢中になっていたみたいで急いで料理を食べにいく柚花。

ちなみに倒された甲賀のおっさん達は生きているみたいだ。