この人、委員会の先輩でした。
「そうそう、覚えてくれてたんだ。」


「はい」


「その時にさ、日向ちゃんに我ながら恥ずかしいんだけど一目惚れしちゃってさ、

あと、好きな本が一緒だったのが凄い嬉しくて、」


顔がボンッと音をたてて熱くなるのが分かる。


先輩はそんな私に気づいてるはずなのにお構い無しに話しを続ける。


「で、あの日から登校の時間を日向ちゃんに合わせてたんだ」


「ぜんぜん、知りませんでした。」


先輩は苦笑いを浮かべながら話しを続ける。
< 49 / 57 >

この作品をシェア

pagetop