この人、委員会の先輩でした。
「で、日向ちゃんのことちょっと観察してたらさ、


電車で人に席譲るとか、
読書してる時表情が変わるとか、
友達が一人でいたらすぐ話しかけに行くとか、


そういうの見て余計好きになって、」


顔がもうこれ以上熱くならないくらいまで温度が上がって手で顔を隠す。


先輩がやっと話を止めて自分の顔の温度もだいぶん落ち着いてきたので顔をあげるとモニターを見て次が自分の最寄りだということに気づく。


「日向ちゃん、次だよね。」


「そうですね。」
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