空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
いてくれた。おにいの涙なんて見たことなか

った。

お母さんも、お父さんを亡くして辛かったは

ずなのに、ずっと笑顔で優しい「お母さん」

でいてくれた。

「お母さん、おにい。本当にありがとう。」

そして、たくさん辛い思いさせて、たくさん

苦しめて、悩ませて。ごめんなさい。

私と望夢が頭を下げると、おにいは黙って撫

でてくれた。その感触は、お父さんの手に似

ていた。

「つぼみ、着れた?」

カーテンで仕切られた空間で、ドレススタイ

リストのお姉さんが丁寧に着せてくれる。

カーテンを開けてお母さんとおにいに見せる

と。

「似合ってるよ、つぼみ。」

「き、きれいじゃん…。」

お母さんはいつも通りだったけど、おにいは
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