空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
「望夢、好き。」

あなたの全部が好きです。なぜか伝えたくな

って。伝えなきゃ、気持ちが涙に変わって溢

れそうだった。

「ほんとかわいい。つぼみ、愛してる。」

そして永遠の愛を誓った。つなぐ手からドキ

ドキが伝わってくる。きっと私のドキドキも

伝わって、心地いいリズムが生まれている。

徐々に近づく唇が重なると、望夢の体温を感

じて、まだ生きていると実感する。このまま

時間が止まってしまえばいいのに。時間が止

まったら望夢のそばにずっといられるのに。

そんなことを考えながら、ただつながった唇

を離せずにいた。

「もっと近寄ってー。」

私はドレスに身を包み、タキシード姿の望夢
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