空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
大澤くんは黙り込む私の顔を覗き込む。

「諦めるなんてもったいないと思う…。私なら告

白する…かな?」

そう言って望夢が告白してくれたから。そんなの

私の綺麗事って言われるかもしれないけど。

「そうだよね。森口さん、俺、頑張ってみる。」

「きっと大澤くんなら大丈夫だよ!」

大澤くん、元気になったみたいでよかった。

「森口さん、今日一緒に帰らない?」

大澤くんと初めてちゃんと喋って、なんだか心が

安らいだ。大澤くんの話し方、歩き方、笑い方が

望夢となぜか重なる。

帰り道、大澤くんの隣を歩いていても、望夢が隣

にいるような安心感がそこにはあった。

「送ってくれてありがとう!また明日ね?」

家に着くと、大澤くんに手を振り別れた。
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