空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
ドクン。ドクン。どうしてこんなに胸が騒ぐ

の?これじゃ…。これじゃまるで…。

好きみたいじゃん。

まだほんの少し寒さが残る春の空気が私たち

の間を流れている。

時間は夕方の6時半を過ぎて、太陽はすでに

沈み、電灯がまちに明かりを灯す。

「つぼみは、好きな人いるの?」

「え?」

いきなりの質問にびっくりした。でもいきな

りだったから。

それだけが理由だったのかな。それだけじゃ

ないような気がする。

だってずっとドキドキしてるから。

「いっ、いないよ。」

ウソ。本当は…。素直に認められないのはな

んでだろう。心の中をぐるぐる巡るふわふわ

した気持ちを無視して望夢と話しながら歩い

ていると、あっという間に家に着いた。
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