空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
「つぼみ。望夢は死んだ。」

リビングの入り口の方から、おにいの声が聞

こえてきた。

「認めたくないだろう。それでもつぼみは前

に進まなきゃいけない。望夢を忘れろって言

ってるんじゃなくて…。」

おにいが話すにつれて、おにいの声が震えて

いく。

「ただ、俺たちはつぼみに幸せになってほし

いんだ。」

わかってるよ。頭ではわかってるけど、心が

ついていかないの。だって、望夢は私の初恋

で、運命の人で、誰よりも愛する人だから。

「ひろくんは望夢くんのこと知ってるの?」

「望夢が好きなのは知っているけど、望夢が

がどこにいるかは知らない。」

いつか話さなきゃって思ってる。
< 148 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop