空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
望夢の家は私の家からそんなに遠くないみた

い。

「明日、朝7時半に迎えに来るから。」

「え?」

「一緒に学校行くんだよ。やだ?」

ウソ…でしょ。でも、望夢の顔を見る限り本

気みたい。

「う、うん。わかった。じゃあまた明日

ね。」

驚きはもちろんあったけど、それ以上にうれ

しかった。望夢が「一緒に行こう」って言っ

てくれて。望夢が「また明日。」と言って背

を向けると、私は遠くなる望夢の影をしばら

く見つめた。

「ただいまー。」

ほんの少し重い扉を開けて、家族に帰ってき

たことを知らせる。中からは「おかえり」と

いう声と、美味しそうな夕飯の香りがする。
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