空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
望夢を失って、悲しみと苦しみの底に堕ちて

いる私を。

「ひろくんならきっと、大丈夫。望夢のこと

ちゃんとわかってくれる。」

私はなるみに話した。私は今までも、これか

らも望夢だけを愛してる。それを知ってくれ

ているなるみと秋斗には、ひろくんのこと、

信じてほしい。

「あんたが言うって決めたなら、止めない。

大澤くんも悪い人じゃないし。」

なるみの優しさに背中を押されて、また一つ

覚悟を決めた。

放課後、いつものように一人、教室で窓の外

を見つめる。

「望夢…。私は、望夢だけを愛してるよ。」

私の小さな声は、窓の奥のオレンジ色に染ま

る夕日に消えていく。
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