空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
中庭ではみんなが後夜祭を楽しんでいる。

「ひろくん、ごめんなさい。ひろくんの気持

ちに応えられない。この先も望夢だけを好き

でいたいの。」

いつかちゃんとひろくんに伝えなきゃって思

っていた。望夢に会いに行くのに、中途半端

な関係じゃだめだ。

「わかってるよ。でも、つぼみが好きって気

持ちはそんな簡単に割り切れるほど軽いもの

じゃないから。もう少し好きでいさせてくれ

ないかな?」

ひろくんの真剣なまなざしに不覚にもドキッ

としてしまった。

黙っていると、突然教室のドアが開いて、な

るみと秋斗が入ってきた。

「仲直りできたの?」

「別にケンカしてないから!」
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