空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
森口つぼみ様。

この手紙を読むつぼみはもう高校3年生なん

だね。俺がいなくなって3年がもう経つんだ

な。正直全然想像できない。

この手紙を秋斗から受け取ったとき、びっく

りしただろ。つぼみにだけは秘密にしとけっ

て俺が秋斗に頼んだんだ。

ずっと一緒にいるって約束したのに、ごめん

な。デートも全然できなかったよな。七夕の

願い事も叶えてあげられなかった。本当にご

めん。

俺にはもうつぼみの願いを叶えることはでき

ない。つぼみを空から見守ることしかできな

いんだ。

だから、つぼみは新しい人生を生きて。

俺に縛られないで、自分らしく生きて。

つぼみがずっと幸せに生きていけますよう

に。
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