空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
手紙を読み終えたときには、目に溜まる涙が

滝のようにこぼれ落ちていた。

私だって、望夢だけを愛してる…。

「望夢に…会いたい…。」

今まで誰にも言えなかった言葉。言えばきっ

とみんなを困らせるって思っていた。それで

も今は、望夢に会いたい気持ちが溢れて、抑

えられない。

「つぼみ、会いに行こう?」

「え?」

秋斗の言葉を私は理解できなかった。

家を出て、秋斗となるみについていく。

「着いたよ。」

ここって…。表札には「岩田」と書かれてい

る。望夢の家…。

「つぼみ、大丈夫?」

ここに来るのはずっと避けてきた。お父さん

やお姉さんに会うのも3年ぶり。3年前、望

夢と永遠の愛を誓った場所。
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