空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
大丈夫なはずない。それでも、私はきっと会

わなきゃいけないんだ。

「大丈夫。俺たちがついてるから。」

秋斗の言葉に私は首を縦に振る。

インターホンを鳴らすと、望夢のお父さんが

ドアを開けてくれた。

家に入ると、お姉さんが既にお菓子を準備し

ていて、お茶もすぐに出された。本当に手際

が良くて素敵なお姉さんだなぁ。

「久しぶり、つぼみちゃん。」

お姉さんの柔らかな笑顔。やっぱり望夢に似

てる。

「待っていたんだ。」

お父さんの言葉に私は首を傾げた。

「これをつぼみちゃんに見てほしくて。」

テーブルの上に置かれたのは一冊のノート。

このノートは望夢の遺品の中にあったらし

い。
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