空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
望夢の日記は入院の記録とともに、私との思

い出が記されていた。最後のページには。

「つぼみを一生愛せて良かった。一緒に歳を

重ねられなくてごめん。つぼみには幸せにな

ってほしい。」

この薄っぺらいノートに、抱えきれないほど

の大きな愛が込められている。

「望夢は本当に幸せだったと思うんだ。父親

としては、もっと生きてほしかったと願って

しまうがな。」

お父さんは目に涙を溜めて話してくれた。

私だけが辛いわけじゃない。

私だけが苦しいわけじゃない。

そう言い聞かせていただけなのかもしれな

い。

お姉さんは私の手を両手で包み込み、望夢

と同じ太陽みたいな笑顔で私を見つめた。
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