空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
校舎に入り、廊下を歩く。

ここ、私が虹を見た窓。あの時、望夢も虹を

見てたんだっけ。不思議な感覚。

「森口…?」

後ろから聞こえる声。振り返るとそこに立っ

ていたのは当時担任の坂本先生だった。

「お久しぶりです。」

私が学校に戻ってこれたのは、坂本先生のお

かげでもある。

坂本先生と一緒に当時の教室に向かった。

何も変わってない。あの時のまま時間が止ま

ったみたい。

「岩田が亡くなってから、3年も経ったんだ

な。」

「先生。私、今年の命日に望夢のお父さんと

お姉さんに会いに行ったんです。」

私は、先生に望夢からの手紙や短冊のことを

全部話した。

「森口、良かったな。」

「え?」
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