空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
エピローグ
「ひろくん、もうすぐ社会人になるなんて全

然実感ないんだけど。」

大学4年の夏。高校時代と変わらず、ひろく

んと学食にいた。

なるみと秋斗とは大学が離れてしまってから

会う機会が一気に減った。それでも、望夢の

命日のお墓参りには、必ずひろくんも一緒に

4人で行く。

「つぼみ、来週望夢くんの命日だね。」

「そうだね。」

高校3年、私は望夢がこの世で最後に願った

ことを知り、少しずつ笑って過ごせるように

なった。

「ひろくん、毎年ありがとう。でも、予定が

合わない日があったら、もう無理しなくても

いいからね?」

ひろくんは望夢と会ったことないし、ずっと

無理しなくていいよって言ってるのに。
< 187 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop