空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
ちょっと!なるみ…。さっき言うなって言っ

たばかりなのに。でも望夢は「俺も話したか

った。」

といじけてるだけ。

私の気持ちには気づいていないみたい。よか

った…。

放課後、望夢は先生と話すことがあるからと

、私は教室で1人待っていた。外の気温も少

しずつ上がって、日も長くなってきた。一週

間前は薄ピンクに咲き誇っていた中庭の桜も

切なくなるほどに散っていた。

「つぼみ、おまたせ。」

「望夢!おかえり!」

窓の外を眺めていると、いつのまにか教室に

戻ってきていた。

望夢は私の隣まで歩いて来て。

「つぼみは、好きな人いるの?」

「えぇぇぇ!?」

突然の質問に驚いた。

「そんなに驚かなくても。いるんでしょ。」
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