空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
「望夢はかっこよすぎるよ。」

望夢は一度私から離れて、私の手を握ってく

れる。なんて優しい手なんだろう。

「もう遅いから帰るよ。」

「うん、わかった。」

望夢が離れていく。鞄を手に取り部屋のドア

に手をかけたとき、私は望夢の背中に飛び込

んだ。

「望夢、好き。」

私、何してるんだろう。望夢に引かれたらど

うしよう。急に不安が押しよせた。

「つぼみ…。」

絶対引いたよね。でも両想いは両想いで不安

になっちゃうよ。

「ごめんね。早く帰らなきゃだよ…きゃ!」

「つぼみ今さ、俺がひいたとか思っただ

ろ。」

「え?」

私の言葉を遮って正面から抱きしめた。何で

分かったの?

「俺、超嬉しいんだけど。」
< 37 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop