空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
「お、おはよう、望夢。」

昨日のことを思い出したら顔から火が出そう

になった。

「おはよう、つぼみ。いこう?」

その言葉と同時に、手を差し出してきたの

で、私のそれを重ねてみる。

望夢は優しく握り返してくれる。

幸せな朝。望夢と想いがつながって初めての

朝。そして初デートの朝。

私は、こんなにも幸福に溢れた朝があること

を初めて知った。

そういえば!

「お母さん!今日望夢と遊んでくるから遅く

なるね。」

「わかったわ。気を付けるのよ。望夢くん、

つぼみをよろしくね。」

私たちの交際について、お母さんは喜んでく

れているみたいなんだけど。

「あまり遅くなるなよ。」

おにいはちょっと怒っているみたい。という

か、かなり怒っている…。
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