空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
第2章

蝕む痛み

白い壁。白い棚。白いベッド。白いふとん。

真っ白な空間で望夢は眠っている。望夢が倒

れてから、1日が経った。

「つ、つぼみ…。」

望夢の手を握っていると、望夢の柔らかく優

しい声が聞こえた。

「の、望夢…?」

望夢はゆっくり目を開けて、少し苦しそうに

微笑んだ。

「ごめんな…。初デートだったのに…。」

「謝らないで?望夢が元気なら…それで

いいの…。」

そう。望夢がそばで笑ってくれるだけで。

それだけでこんなにも幸せなんだから。

それから1週間、色んな検査をするため望夢

は入院した。

「つぼみ、大丈夫?」

望夢がいないからといって学校を休むわけに

もいかず、なるみと秋斗に連れられるように

学校に行った。
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