空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
看護師さんに呼ばれて望夢とお父さんとお姉

さんは病室を出た。

もしも。もしも望夢が重い病気だったら…。

嫌でも想像してしまう。

「つぼみ、望夢はきっと大丈夫。」

なるみが優しく手を握ってくれる。小学生の

時から変わらない。なるみの優しさに私は頷

く。望夢はきっと、大丈夫。

数十分後。病室のドアがゆっくりと開き、そ

の先には望夢とお父さんが立っていた。

今まで見たことがない程暗い雰囲気を纏い、

まるで地獄を見たような表情の望夢に胸騒ぎ

がした。

何も聞きたくない。そう思ってしまった。

「あと3カ月。」

望夢の口からでた思いがけない言葉。

この時何が3カ月なのか、なんて気が付い

ていた。でも信じたくなくて。
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