空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
お母さんの腕。こんなに温かかったっけ。

お母さんの温もりに気づいた時、ようやく涙

が流れた。おにいも複雑そうにしながらも髪

を撫でていてくれた。

「つぼみ、お前どうするの?」

「え?」

どうするって…。

どうしたらいいか、自分がどうしたいか、

全然わからない。

ただ一つわかるのは、望夢が大好きだって

こと。

それから一週間、毎日学校には行きつつも

先生の声は耳に届かず、お弁当を食べていて

も、味はしない。

「つぼみ、大丈夫?」

なるみと秋斗がいつも一緒にいてくれる。私

は2人に甘えていたのかもしれない。

「だ、大丈夫だよ!望夢も今一生懸命病気と

闘ってるし。私が落ち込んでる場合じゃない

でしょ!」
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