空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
コンコン。

「の、望夢…?」

ドアを開けて、ベッドに横たわる望夢にそっ

と歩み寄った。

「つぼみ…。久しぶりだな。」

2人の間に流れる気まずい空気。ずっと会い

たかった人。やっとこんなに近くに来れたの

に。なぜか遠くに感じる。

「あのね、今日は伝えたいことがあって…。

聞いてくれる…?」

鼓動が早くなる。心臓の音が病室いっぱいに

響いてしまいそうで。でも目の前に望夢がい

るせいか、治まる気配はない。

いつもと同じふわりとした優しい瞳。

引き込まれてしまいそう。

「私ね、いっぱい悩んだの。望夢とのこと。

私がそばにいたら迷惑かもしれない。私じゃ

何もできないかもしれない。でもね、私…。」
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