空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
「あのね、お母さん。話があるの。」

久しぶりに家族がリビングにそろった。目の

前に座るおにいの視線に、体が強張る。

「私、望夢と一緒にいるって決めた。この先

何があっても望夢と生きるって決めたの。だ

から私たちの交際を認めて下さい。」

お母さんはとても驚いた顔をしていた。

「なんでだよ…。」

目の前で顔を下げたままつぶやくおにい。答

えようとすると。

「なんであいつなんだよ!あいつと一緒にい

ても幸せになれねーよ!いつ死ぬかわからな

い奴にお前のこと任せられる訳ねぇだろ。」

わかっている。おにいは私が嫌いなんじゃな

い。望夢のことが嫌いって訳でもない。

ただ、私を心配してくれてるだけ。
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