空に消える想い〜いつだって君をそばに感じてる〜
なるみは私の顔を見て察したみたい。秋斗は

よくわかってないみたいだけど。

「じゃあ、気をつけて帰れよ。」

「うんっ!望夢もゆっくり休んでね。」

帰り道。3人は無言だった。私はいつも望夢

をみてるからいいけど。きっと2人はかなり

ショックだったんだろう。

「なぁ、つぼみ。」

静かな道に秋斗の声が小さく響いた。私はた

だ秋斗を見つめた。

「あいつ、死なねぇよな?正直驚いた。俺の

知ってる望夢じゃなかった。」

そう話す秋斗の声は震えていた。なるみを見

ると涙を溜めていた。

「私は信じるよ。」

私だって不安だよ。でもね、望夢が一番不安

なんだ。望夢は一生懸命生きてるの。今は、

病気と闘って一生懸命生きてるの。
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