婚姻届と不埒な同棲
就寝前、廊下を歩いていると私の部屋の前に拓斗くんがいた。

「どうしたの?」

「わっ、なんだ、びっくりした」

私がいるとは思わなかったのだろう。
勢いよくこちらを振り返った。

「用事?部屋入る?」

「へ、部屋!?
いや、べつに、たいした用じゃないし…」

「そうなの?」

なんだろう。
少し目線がさがって、何か言葉を探してるよう。
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