婚姻届と不埒な同棲
「そういえば来月なんだけど…、寝てる?」


私の膝の上で寝息を立てていた。

なんて無防備な寝顔なんだろう。

…睫毛長いな。肌も綺麗だし。羨ましい。

こんなに近くでじっと見ることなんて今までなかった。

スマートな立ち姿で、いくつもの仕事を並行してこなす拓斗くんには内心グッとくるものがあった。

でも、こうして安心しきった表情で弱音を吐いてくれる拓斗くんに親しみを持てたりもする。
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