婚姻届と不埒な同棲
…こんなはずじゃなかったのに。

「あーあ。
会社に行ったら、社員から萩花との関係聞かれることが多くなって大変だなー」

わざとらしくぼやく休日の朝。

痛い。胸が痛いよ。

「それは本当にごめん…」

今、目が耀いたように見えたのは気のせいだろうか。
また何か良くないことを思い付いたのか?

「そうだ。お詫びに今度弁当作ってよ。大学に持って行くから」

「弁当!?
しかも大学に持っていくの?
嫌に決まってるでしょ!
なんでそんな試練に挑まなきゃなんないのよ」

本当に、絶妙に嫌なところを突いてくるんだから。
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