婚姻届と不埒な同棲
今謝ればまだ間に合うんだろうな。
そんなことはわかってても、1度強がってまとってしまったその鎧は、もう外せなかった。

「ちょうど良かった。
来週の日曜日の夜は私もいないから」

「え?

…仕事?」

驚いている。それに、ちょっと不安そう。

それもそのはず。

今まで日曜日の夜に部屋にいなかったことなんてなかった。

それ以外の曜日でも、あまり遅くならないうちに帰ってたから。
遅くなるにしても、急遽仕事が入ったときくらい。
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