魔法の時間


この人が誰かも分からないのに。ましてや、顔も見えないのに私はこんな質問をしていた


すると、その人は口元だけを私に見せるかのように
微笑み


“行けばわかります。
 でも、一つだけ言え
 る事があります。”


次の言葉が早く聴きたかった


黄金に満ちている全身を
私は眩しさをこらえながらじっと見つめた


そして、その人は言った


“貴女が本当の笑顔で
 笑えるようになる場
 所。ですね”






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