20代最後の夜は、あなたと
元カレのことはかなりショックで、未だに男性不信から抜け出せない。


奈緒が合コンをセッティングしてくれても、男はみんな奈緒しか見てないから参加しなくなり。


仕事ばっかりして、趣味もなくて、本当に干からびた女になってしまったんだ。


そんな干からびた私にアルコールを注ぎ、無意味な潤いを一時的に与える、そんな毎日だった。


「紗和、聞いてる?」


奈緒の声で、思い出したくない過去から抜け出す。


「ごめんごめん、なんだっけ?」


「その霧島課長から聞いたんだけど、今度社内コンペやるらしいよ」


「さすが奈緒、もう課長と仲良くなってんじゃん」


「まあね」


「イヤだなー、またどうせケチョンケチョンにけなされるだけだもんなー」


「霧島課長もひどい言われようね」


「だってさ、私にばっかりキツくあたってくるし」


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