20代最後の夜は、あなたと
とまどってばっかり
「それってさ、だまされてるんじゃないの?」


「そう思う」


「紗和をからかって、遊んでるだけだって」


「だよね」


「でさ、泊まったってことは、何もなかったわけじゃないよね?」


奈緒は、食後のコーヒーを飲みながら、ニヤニヤしてる。


「な、ないよ、あるわけないじゃん!」


「ほんとにー?」


「ほんとだって」


「紗和はわかりやすいからな」


「なによ、それ」


「嘘がつけないってこと。


でも、なんかあったでしょ?」


「えっ?」


「キスされた?」


「ないない!」


「ふーん、じゃあ、抱きしめられたとか?」


「あ、あれはその、ハプニングだって!」


「やっぱり、あったんじゃん」


「あっ・・・」


「私の目はごまかせないんだからね」


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