20代最後の夜は、あなたと
「でも、別に好きになったとかじゃないから。
前ほど嫌いっていうわけじゃないかな、ぐらいだから」
「べつに、好きになったっていいんじゃないの?
課長が本気なら」
「だから、好きじゃないってば」
「それ、好きだって言ってるのと同じだからね」
「違うし!」
「まあいいや、とりあえず埋め合わせとやらを期待してれば、ね」
好きになったわけじゃない。
好きになっちゃいけない。
って、自分に言い聞かせていた。
でも、ふと気づくと、霧島課長の姿を目で追ってしまう自分がいるのも事実で。
そのたびに、違うことを考えなきゃ、と頭を切り替えていた。
「宮本、どうかした?」
伊勢くんが、私の顔をジッと見ていた。
「えっ、どうもしないけど」
「先週とは様子が違うんだよな、社内コンペの発表を気にしてんのか?」
前ほど嫌いっていうわけじゃないかな、ぐらいだから」
「べつに、好きになったっていいんじゃないの?
課長が本気なら」
「だから、好きじゃないってば」
「それ、好きだって言ってるのと同じだからね」
「違うし!」
「まあいいや、とりあえず埋め合わせとやらを期待してれば、ね」
好きになったわけじゃない。
好きになっちゃいけない。
って、自分に言い聞かせていた。
でも、ふと気づくと、霧島課長の姿を目で追ってしまう自分がいるのも事実で。
そのたびに、違うことを考えなきゃ、と頭を切り替えていた。
「宮本、どうかした?」
伊勢くんが、私の顔をジッと見ていた。
「えっ、どうもしないけど」
「先週とは様子が違うんだよな、社内コンペの発表を気にしてんのか?」