20代最後の夜は、あなたと
「宮本さ、夏休みって実家へ帰んの?」


「うーん、行くなら一泊するけど、まだ決めてない」


「あのさ、もしよければだけど、俺とプロ野球観に行かね?」


「えっ、どこどこ?」


「神宮球場」


「行く行く!


チケットどうしたの?」


「友達が行けなくなってさ、もらったんだ。


8月17日だけど、都合は?」


あっ、霧島課長と約束した前日だ。


食事おごってもらうだけだし、平気平気。


「うん、だいじょうぶ」


「じゃ、今度チケット持ってくるな」


「うわー、楽しみだなー。


野外のナイターって、開放的で気持ちよさそうだよね」


「ビールも美味いしな」


「そうそう!」


「雨だと最悪だけどな。


あっ、おまえ、雨女じゃねーだろうな?」


「失礼だな、そんなことないし」


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